【ドラゴンインタビュー】藤波辰爾が病と闘う初代タイガーマスクを元気付けるべくSSPW参戦!船木誠勝との対戦や“ストロングスタイル”にかける想いを熱弁!

【決戦間近!ドラゴンインタビュー到着!】
藤波辰爾が病と闘う初代タイガーマスクを元気付けるべくストロングスタイルプロレスに参戦!
久々の船木誠勝との対戦や“ストロングスタイル”にかける想いを熱弁!

10月30日に新宿FACEで開催される『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスSPECIAL(Vol.26)【THE ONE AND ONLY SAYAMA TIGER】』へ参戦が決まった藤波辰爾が初代タイガーマスクへの思いや船木誠勝との試合に向けての意気込みを語った。

初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレス SPECIAL(Vol.26)
【THE ONE AND ONLY SAYAMA TIGER】 supported by愛英建設
■開催日時:2023年10月30日(月)
開場:17時30分/試合開始:18時30分
■会 場 :新宿FACE
■主 催:初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレス
■共 催:一般社団法人初代タイガーマスク後援会
■特別協賛:株式会社愛英建設

藤波は1971年5月9日に日本プロレスでデビューし、新日本プロレスで活躍。現在は自身の団体であるドラディションを率いているが、1プレイヤーとしても衰えを見せることなく、2021年にはプロレスリングHEAT-UPにてHEAT-UPユニバーサル王座&PWL WORLD CHAMPION王座のシングル二冠王を戴冠。昨年にはデビュー50周年を迎え、今年12月には70歳を迎えようという老齢ながら今も尚一線級の実力を保持している。

半世紀にわたってプロレス界を支えてきた偉人の1人であり、2015年にはWWEで師匠・アントニオ猪木さんに次ぐ(日本人プロレスラーとして)2人目の殿堂入りを達成。“飛龍”藤波辰爾の名は世界に轟いている。

腰のヘルニアなどの問題もあり試合数は絞っているという藤波だが、今回は久々にストロングスタイルプロレスへ参戦。病に倒れながらも復帰を目指してリハビリに励む初代タイガーマスクを激励するための今大会に是非もなく駆けつけることとなった。

日本のプロレス界で“ジュニアヘビー級”の地位を確立し、その未来を初代タイガーに託した藤波が抱く“タイガーマスク像”とはどういうものなのか。そして、今大会で対戦することになった船木誠勝との試合に向けての意気込みとは。

今回のインタビューでは、今大会にかける藤波の思いと、藤波が思い描くプロレス界の未来についても迫った。

■藤波辰爾が語る“初代タイガーマスク”――「日本にジュニアを持ち込んだのは僕だけど開拓したのは彼」「復帰したらいの一番に僕が相手したい」

――まず、藤波選手にとって“初代タイガーマスク”とはどういう存在なのかを改めて教えてください

彼はプロレス界の中で、プロレスそのものを1つの形を作ったというのか、動きを全てね。ジュニアでスタートした僕の時代を一掃したっていうのかな。今のプロレスも確かに華麗な動きも当然あるけど、初代タイガーマスクは単に華麗に動くっていうよりも理に適った動きでね。彼の中心にあるのが猪木さんのストロングスタイルプロレス、闘魂で、「リング上は闘いなんだよ」っていうのがあっての華麗な動きだったんでねえ。「今の選手は違う」とか、そういうわけじゃないんだけどね。今の選手も、初代タイガーマスクが切り拓いたああいう動きの試合、初代タイガーマスクってものを意識しながらプロレスの心構え、“プロレスとはなんぞや”というもののヒントにしたらいいんじゃないかな。僕のジュニアとは全く違うんでね、初代タイガーマスクは。彼は天才的な動きというのか。レスラーもしかり、プロレスファンがみんな度肝を抜かれたっていうのかな。梶原一騎先生の『タイガーマスク』って劇画からのアレがあったんだけど、あの劇画を上回る動きっていうのかな。彼がデビューしてからは、梶原先生も彼の動きを見ながら劇画を起こしてたようなような気がするって、僕は勝手に想像してるんだけどね(笑)。それくらい衝撃だったし、単なる華麗な動きだけじゃなくて、ホントに中心に1つの寝技があり、プロレスっていう格闘技が根っこにあった。だからあれだけのファンを惹き付けた。その場だけの動き、その場だけの楽しさだけだったら長続きしないだろうし。芯にしっかりとしたレスリングがあるからタイガーマスクってのは世に出たんだろうしね。

――日本のジュニアヘビー級というものを創ったのは藤波選手ですが、初代タイガーマスク選手はそれを次の時代に押し上げたということですね

そうですね。時代の入れ替わりっちゅうのかな。そのときはたまたま、僕もちょうどヘビー級に上がるタイミングで、そこでタイガーマスクが出現してね。そのときはいい意味でバトンタッチっていうのかな。バトンタッチっていうか、彼自身が今のジュニアの動きっていうものの初期の開拓者でしょうね。時代的には僕が日本に持ち込んできたものではあるけど、僕はどっちかって言うと、動きは多少意識はしたけど、タイガーマスクみたいな器用さは無かったんでね。

――現在の初代タイガーマスク選手は病に臥せってしばらく試合をすることは叶わない状態となっています。今の初代タイガーを見て何を感じますか

自分たちも、いつリングに上がれなくなるか分からないからね。でも、今日(ストロングスタイルプロレスの記者会見後に)2人で久々に握手をしたけども、手の中の圧っていうのかな。手からしっかりと昔のタイガーのアレが伝わってくるんだね。まあ今度、10月30日、出来ればリング上に、お客さんの前に上がってくれることを願っていますし、僕自身も会場で彼を待ちたいしね。彼自身もそういう部分ではみんなに、彼のああいう状態、当然現状はアレだけど、でもどっかでタイガーマスクの動いてる姿を想像しているだろうからね。

――初代タイガーマスク選手が復帰したそのときには、リングの上で向かい合いたいですか?

そう!僕がまだ現役であれば、いの一番に僕が相手したいね(笑)

――やはり、初代タイガーマスク選手は常にプロレス界に必要な存在ですね

とにかく彼は、僕の想像を絶する動きが……。動体視力が違う!今の選手も確かにキレイで華麗でしょう?でもね、先程から言っているように、蹴り然り、相手と向かい合う精神然り……その、僕らの世代って結局そこに行っちゃうんだよね。スピリットが違うっていうのか。華麗さがある中で、すべてがピリピリするような感覚というのかね。日本っていうのは格闘技王国であってね、総合格闘技とかK-1とかの打撃競技があってここに来てんだけど、あの頃はそういうジャンルが入ってくる余地が無かったような気がするんだよね。そのときは猪木さんを筆頭に、新日本プロレスが総合格闘技的なものも秘めていたし、すべてのお客さんの期待に応えていたような気がするね。

――時代が変わればプロレスそのものも、ファンがプロレスに求めるものも変わってくると

それはしょうがない。時代がそうするのか、周りがそういう風になるのか。仕方がないですよ。ファンの期待度も見方も違うところに変わってくるし、あの頃はゴツゴツしてるっていうのか。ファンは生の迫力を感じていたような気がするんだね。ホントにアレは社会現象でもあったくらい、異常な……。(※しばらく物思いに耽ってから)懐かしいですよねぇ……。

――プロレスファンも若い人たちが増え、猪木さんの現役時代を生で見ていない世代も多くなってきました

かわいそうだねぇ~(笑)それはしょうがないよなぁ……。ってことは、猪木さんが一番気性が荒いときを生で見てないんだ

――猪木さんの引退が今から25年前ですから、今の20代~30代前半くらいのファンにとっては「アントニオ猪木といえば(元)国会議員」なのかもしれません

ウチのLEONAもそうなんだよ。生の試合を実際に見てないんだ。彼もそういう意味ではショックだって言ってたね。ホントね、猪木さんの怖さっていうものを初期の新日本プロレスの選手は見て育ってるから、自ずとリングに上がるときにはそういう心構えで上がってるからね

➡次ページ(元・付き人の船木誠勝と久々の対戦を前に燃える思い――「彼は彼の中の“プロレス”を背負ってんじゃないかな」「リングに上がる以上はお客さんに見せられる身体を作る努力をしている」)へ続く

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加

Pages 1 2 3 4